ジャカルタの日本人が思うこと

ジャカルタ在住15年の日本人が思う、日本とインドネシアのいろいろなこと。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

有り難い技術の進歩:遠ざかる現地の文化

私がジャカルタに住み始めたのは2004年だが、その頃はよくインドネシアのテレビ番組を見たり、雑誌を読んだり、ヒット曲を聞いたりした。その頃のヒット曲は今でも歌えるので、インドネシア人の友達とカラオケボックスに行くときの18番になっている。 ところ…

冷蔵庫はちゃんと閉めよう:小さな美徳を残したい

新婚当初、インドネシア人の妻と冷蔵庫の開け方をめぐって軽いケンカをしたことがある。妻は料理をする時に冷蔵庫を大きく開けっ放しにし、中の材料を眺めて何を作るか考えるときがある。何回かそんな様子を見ていた僕はが「冷気が逃げるじゃん。電気のムダ…

国老いやすく福祉制度と意識改革は成り難い

インドネシアでも、たまに子が老齢の親を虐待して逮捕されたなんていうニュースを聞くことがある。どんな虐待が行われたかが述べられ、連行される子の映像が流れ、家族愛の強いインドネシア人はこれに大変憤るのだが、私はいつも果たしてこれはそんなに単純…

モスラはインドネシア生まれ:「未開」と「癒やし」の怪獣

知っている人も少なくないかも知れないが、怪獣モスラの巫女である双子の妖精が歌う「モスラーヤ、モスラ」という「モスラの歌」の歌詞(http://j-lyric.net/artist/a000b38/l011e4f.html)はインドネシア語である。東宝の怪獣映画「モスラ」は 1961年公開。…

悟空くんにクレオパトラちゃん:自由奔放なインドネシア人の名前

去年あたりに当地で非常に人気になった「Dunia Terbalik(逆さまの世界)」というドラマがある(2018年11月現在まだ続いている)。妻たちが海外に出稼ぎに行くのが常態化したジャワの農村で、残された夫が家事や育児に奮闘するという話で、私も一時期よく見…

「寛容」か「秩序」か:迷惑との付き合い方

私がインドネシアを初めて訪れ、今まで続く運命の出会いというか腐れ縁の第一歩になってのは2001年9月。アメリカで同時多発テロがあった数日後だった。ジャカルタに到着して、安宿で荷物を下ろして、最初に行ったのが独立記念塔(モナス)。ジャカルタのシン…

イスラムの世界観:人の心はちっぽけなもの

出入国管理法の改正で、外国人労働者の受け入れが拡大されそうなことについて、議論となっている。改正が実現すれば、私が住むインドネシアからも結構な人数が仕事を求めて日本に行くかもしれない。 インドネシア人は留学生も、研修生も、それ以外も日本での…

日本の物価安すぎ問題:サービス料を課すべきだ

年に1、2回、日本に一時帰国するのだが、日本の物価の安さに毎度、驚かされる。書き間違いではない。日本は物価が安いのだ。コストパフォーマンスが高いとも言えるかもしれない。 ジャカルタでは道端の屋台で食べれば一食100-150円くらいだろうが、中級レス…

ジャカルタはノラネコ天国:奴らは都会の異邦人だ

イスラム的にはイヌは不浄な動物だが、預言者ムハンマドが好きだったといわれるネコはインドネシアでも人気のペットである。イヌを飼うのは華人などの少数派で、ネコの人気が圧倒的だ。とはいっても、普通の庶民的インドネシア人は、放し飼いというか、ノラ…

ジャカルタが人口世界一に!?:マジ勘弁してください

報道によると、2030年までにジャカルタ首都圏の人口が東京首都圏の人口を追い抜いて世界一になるそうだ。世界一になる、というと景気のいい話に聞こえるかもしれないし、人口の流入はある部分では都市の活気につながるのも事実だろうが、実際にジャカルタ圏…