ジャカルタの日本人が思うこと

ジャカルタ在住15年の日本人が思う、日本とインドネシアのいろいろなこと。

ジャカルタが人口世界一に!?:マジ勘弁してください

報道によると、2030年までにジャカルタ首都圏の人口が東京首都圏の人口を追い抜いて世界一になるそうだ。世界一になる、というと景気のいい話に聞こえるかもしれないし、人口の流入はある部分では都市の活気につながるのも事実だろうが、実際にジャカルタ圏に住んでいる者にとっては間違いなくバッドニュースである。

アジアの大都市はシンガポールや上海などの例外を除けばまともな公共交通機関が乏しく、ある程度お金がある人はバイク、車を買うので道路は慢性的に渋滞する。道路も道路で設計が悪いし、路上駐車も無茶な割り込みも当たり前の交通マナーなのでこれらも渋滞を悪化させる原因の一つになる。あと手押しの屋台や馬車(子供向けの遊興用)がのんびりと走り、一車線を占拠していたりする(これは嫌いになれない部分だ)。
結果的に道路は慢性的に大渋滞。空いていれば30分ぐらいの距離も、朝夕のラッシュアワーは2時間ぐらいかかる。このせいで以前は都心に住む人が多かった在留日本人も、今は工業地帯のある郊外に居を移す人が増え、そちらに新たに日本人学校が新設されるほどだ。

とはいえ、さすがにインドネシア政府も手をこまねいているばかりではなく、日本の支援で地下鉄(MRT)が建設されているほか、LRTという専用の高架路線を持つバスルートも作られている。昔は汚くて利用に耐えなかった国鉄も、いつの間にかずいぶん改善されているらしい。首都圏で使われている電車の多くが日本の中古車両で、JICAか何かの支援なのか駅の雰囲気も日本っぽい。15年くらい前には電車通勤している人なんて見たことなかったが、最近はかなり増えているようだ。
一方で自動車は日によって偶数のナンバー、奇数のナンバーの一方しか都心に乗り入れられなくなるなど規制が強化されている。

趨勢としてジャカルタも遅まきながら公共交通機関へのシフトが図られているのは明らかだ。都心の日本製地下鉄は在留外国人も安心して使える足になるだろうし、鉄道を利用するケースも増えるかもしれない。国鉄は駅をショッピングモールやマンションと連結するようなリノベーションもしている。今までは高速入り口近くのマンションが人気だったが、自動車規制が強まれば、それよりも駅前のもののほうが値上がりする可能性もある。
世界一の人口になるジャカルタ圏で、具体的にどのような人が、どこに人が住んで、どうやって移動して、どこで働くのか、今までとは大きく変わってくるだろう。企業や僕のような移住組の生存戦略には絶対に織り込まなければならない要素だ。

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バスは走るよ、排ガスを撒き散らして