ジャカルタの日本人が思うこと

ジャカルタ在住15年の日本人が思う、日本とインドネシアのいろいろなこと。

ジャカルタの渇水と千葉の水害:異常気象のコインの裏表?

最近、ようやく少し雨が降り始めたが、今年は乾季が長引き渇水に苦しんだ地方が多かった。私の家も9月末ごろは毎日10時間ぐらいは断水していた。

幸いインドネシアの一戸建ては、日本だと沖縄のように屋根の上に貯水タンクを備えている場合が多く、うちもなんとかそれでやり繰りできたが、人数が多い世帯は大変だっただろう。停電よりも断水の方が断然キツイ(水がなくてはウンコも流せないのだから)。

10月後半はジャカルタも連日35度を超えの猛暑で、内陸部では40度近くまで気温が上昇したそうだ。乾季の暑さ、水不足は毎年のことではあるが、少なくとも2004年に私がジャカルタに住み始めてから一番の渇水、猛暑だと思う。

 

 

それとは逆に私の生まれ故郷、千葉は台風と大雨による水害に立て続けに見舞われた。千葉市にある実家は台風15号の時には24時間近く停電したそうだが、県全体の状態を考えるとそれでもマシな方だったのだろう。

千葉で生まれ育った私は「千葉は災害が少なく、温暖な気候で、海の幸にも山の幸にも恵まれ、都心へのアクセスもよく、日本の玄関・成田空港があり、日本最大の観光地ディズニーランドもある」と千葉ナショナリズムを叩き込まれてきたわけだが、実際に災害は少なかったように感じる。

 

国土交通省のサイト(https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h17/hakusho/h18/html/H1012c10.html)に「地球温暖化と台風の関係については、現時点では、地球温暖化の影響が台風の大きさや強さに及んでいると結論付けることはできません」と書かれているように、近年の「異常気象」と温暖化・気候変動の関係にハッキリしたことを言うのは難しい。

とはいえ多くの人が直感的には異常を感じているのも事実で、そのせいかインドネシアでも若い人を中心に環境への意識は高まっている。

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紙ストローのカフェも急増中

スーパーのレジ袋は有料化されたし、飲食店でもプラスチック製のストローを止める店が増えてきた。おしゃれなマイストローを持ち歩いている人もいる。そういえば最近出た結婚式の引き出物はエコバッグだった。

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「ファッション的にやってる」「環境にやさしいことをしている自分をインスタにあげるためにやっている」感もなくはないけど、でも「やらない善よりやる偽善」だ。

ごみの分別回収システムとか高効率な発電所とかは時間がかかるだろうが、民間の草の根レベルだとインドネシアは変化が本当に早い。東京よりもジャカルタの方がエコなお店が多くなるというのもあり得る話だと思う。